Matlab の概要と目次

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2018/12/11 更新

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  1. MATLAB とは

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  1. 基本ルール
  2. 変数の型
  3. データの作成
  4. 行列の計算
  5. パスのセット
  6. for loop
  7. if statement
  8. ファイルリストの使い方
  9. 関数 m ファイル

MATLAB コマンド/関数


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このページは米村貴裕様 [博士 (工学)] に執筆頂いた依頼記事です。

概要: MATLAB とは

MATLAB(マトラボと呼ぶ)は、非常に多機能な「数値解析」用ソフトウェアである。ひと言で表すなら、表計算ソフトウェアで有名な、Excel(エクセル)の超高機能かつ専門特化版だとしたら、雰囲気はつかめるかもしれない。

しかし実際の能力は、現代のコンピュータでできることの、ほとんどを実行させられるソフトウェアといったところだ。その気になれば、ゲームも作れる。いや、実はすでにMATLABで作られたゲームは存在する。工業製品のシミュレーションや、その可視化(グラフィック表示)も実用レベルで使われている。

こんなMATLABは、アメリカの研究機関によって開発された線形代数ライブラリを活かし、同じくアメリカでCleve Moler氏、創設のMathWorks社が1977年頃に開発した(本格的な商用化は1984年)。日本では、2009年から販売代理店業務をMathWorks Japan(MathWorks社・日本法人)が行っており、現在もバージョンアップはつづいている。

話を戻すと、MATLABとはそのソフトウェア内で使う、専用プログラミング言語の名称であり、文法はC言語やFORTRAN言語と似てはいる。だが基本的にインタプリタ型の言語なので、1行でも入力すれば、すぐに実行結果がわかる。

そこでは、数値演算をあつかうだけではなく、たとえば「plot」コマンドで描かれたグラフィカルな波形が、人気未来SF映画の3次元波形表示として使われもしている。MATLABのロゴ自体もL-shaped membraneの1次振動モデルの解析結果を、グラフ化したものだ(こんな芸当も軽々と実行してしまうということ)。

このように技術演算にも優れたMATLABは、コンピュータ・サイエンスや工学系分野でおおいに威力を発揮する。その他、実用で使われている分野とし、以下がある。

  • 金融分野
  • 航空宇宙分野
  • 信号処理
  • 自動車分野
  • ディープラーニング(人工知能)
  • ロボット工学(制御システム)
  • (その他、想像力を使って……)

実用化分野はもっと多く、それだけ有名で世界的に使われているのが「MATLAB」ということだ。

アカデミック分野でも実習として、また、研究結果や観測データの解析から可視化、それ以前の、物品の設計用にも利用されている。すでに公開されているサンプル(ライブラリ)を活用し、フーリエ変換を用いた周波数解析を行わせ、オーディオのイコライザーを作ると言ったことは、もはや再利用ライブラリの組み合わせで「プログラミング」できる。

MATLABのGUIは、かなり改善されてきているが、Excel(エクセル)ほどに取っつきやすくはない。慣れが必要であり、これはMATLABの公式ページにある「チュートリアル」がお勧めだ。MATLABの基本操作をひと通り学べるうえ、なかにはディープラーニングについて、手法からMATLABを絡めた内容まで体験可能な、無料チュートリアルが用意されており、興味深い。


贅沢な注意点として、MATLABは「できること」が本当に多いため、「何をMATLABにさせたいのか?」。これをユーザ自身が迷わないよう、注意する点であろう。まったく不必要な機能についてまで、すべて習得しようしない方が、逆に効率よくMATLABを使うコツかもしれない。

残念ながら、ソフトウェアは高価なので、個人が趣味でちょっと手に入れるのは難しいだろう。企業に、工場に、研究所に、学校に……MATLABが導入されていたら、喜ばしい。

数値解析や演算がコンピュータを使う主目的だった時代から、いよいよAIの時代へ突入し、同様にMATLABは現在、その分野でも活用されている最先端ソフトウェアだからだ。


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References

  1. 小林 2014a. 最新 MATLAB ハンドブック 第五版. 秀和システム.