査読の際の注意点、チェックポイント: 総説
- 概要: 総説の査読
- トピックの選び方
- 論文の引用
- 図表
- Positive, negative の両方の視点があるか
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概要: 総説の査読
総説の査読について、チェックする点やコメント例などをまとめます。
トピックの選び方
ジャーナルの方針、その分野がどのような総説を求めているかというニーズに対して、既にある総説との違いを評価する。またカバーする範囲についても too broad であるとか、too specific であるとか。
- I think that
the scope and approach of this paper is not novel ...
つまり、同じような総説がすでにある場合には、新しい総説を発表する必要はないということだ。新しい論文を含めたアップデート、異なる切り口などが求められることになる。
また、専門性、読みやすさ、対象とする読者層に対するコメントも、これに分類できるだろう。たとえば、あまりに内容が一般的なときには次のようなコメントがつく。
- This manuscript is valuable for the public to give a brief introduction on ***. However, as for the content in a professional journal like Fruitfly Reseach, the review is strongly suggested to cover mode specific topics...
論文の引用
ちゃんと新しい論文までカバーしているか、分野の重要論文の見落としはないか。
査読をしつつ、そのような論文までチェックするのは労力が大きいので、上記のようなことが自然とわかっている程度に詳しい分野の総説のみ査読を引き受けるのが基本だろう。
図表
だらだらと書くよりもわかりやすくなる場合が多いはず。図を作れというのは、総説の査読で良く見るコメントである。
Positive, negative の両方の視点があるか
総説は、独自の切り口を用意して既存の知識をまとめ直したものである。たとえば「ハンチントン病における遺伝子 A を使った遺伝子療法」など。
この場合、遺伝子 A を使った治療法の有効性を中心にまとめがちになるが、おそらくその limitation や問題点に関するデータも存在するはずである。問題点もフェアに記載されているかをチェックしよう。
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