査読の概要と目次

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査読に関する上位のページです
2018/01/12 更新

  1. 概要: 査読とは
  2. 査読のメリットとデメリット
  3. 査読のメリットとデメリット

査読関連ページ

  1. 査読の際のチェックポイント
  2. 査読コメントの書き方: General comments
  3. 査読コメントの書き方: Specific comments

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査読とは

このページでは、主に 原著論文 の査読に関して述べる。主に医学・生物学関係の査読の状況である。

科学上の「発見」は,以下のような「査読システム」を経て検証されるような仕組みが出来上がっている。

  1. 発見者は、主張したいことを原著論文という形式にまとめ,雑誌に投稿する。
  2. 雑誌の編集者 editor は,原著論文の内容が妥当であるかどうかを検討するために,近い分野の科学者に査読を依頼する。
  3. 査読者 reviewer or referee は論文の内容に関するコメントを編集者に届ける。
  4. 編集者は,そのコメントをもとに原著論文が雑誌に掲載される価値があるかどうかを判断する。通常は、論文に対して何らかの修正を求めることになる。
  5. 編集者が受理 accept すると判断した論文は、校正などを経て出版 publish される。

一般に、査読のない科学的出版物 (大学や研究機関が発行する紀要、研究者のホームページに記載された内容など) に比べて、査読付き論文 は一定のクオリティチェックを受けているために 科学的価値が高い と判断される。


査読のメリットとデメリット

査読システムには,以下のようなメリット,デメリットが指摘されている。このサイトの管理人は、基本的に「査読嫌い派」であり、ネット時代に応じた新しいシステムを構築している必要があると考えている。


メリット

出版物のクオリティが,査読によりある程度保証される。

査読付きの論文として出版されているということは,著者のほかに複数の人間が「この論文の内容は妥当である」と判断したことを意味する。著者の独りよがりでないことの証明になる。


査読コメントを通じて,論文を改善することができる。

査読された論文が perfect! という評価を受けてそのまま出版されることはほとんどなく,通常は査読者のコメントに応じた内容の変更が求められる。この過程を経ることで,論文の中身も改善されることが期待される。


デメリット

出版に時間がかかる。

査読にかかる時間は,しばしば科学者を絶望させるほどに長く,数年にわたる場合もある。その結果,「数年の間に論文は確かに改善されたが,major conclusion はとくに変わらない」ということが起こり(4),卒業,研究費の取得など,様々な点に悪影響がある。

物理や数学などの分野では,論文を仕上げたら簡単な審査のもとに arXiv (アーカイブ) と呼ばれるサイトにプレプリントとして公開することが可能である。医学・生物学においても bioaXiv という同様のシステムが作られたのは喜ぶべきことである。


出版社が暴利を貪っている。

多くの場合,編集者および査読者は大学などに所属する研究者であり,無償で働いている。しかし,その結果出来上がる論文は有償で研究者に提供され、利益は出版社に入る!!!

論文を購入する費用は年々上がっており,とくに大学の経費を圧迫している。以下のような解決策が考えられている。

  • オープンアクセス: 著者が掲載料を払い,論文を誰にでも読めるようにする。
  • 機関レポジトリ: 大学などのサーバーに論文をアップロードする。
  • ボイコット: Elsevier という出版社が槍玉に上がり,2012 年にボイコット運動が起きている。

論文の価値が,数人の査読者,編集者の判断によって (世間的に) 左右されてしまう。

他人の目が入ると言っても,たかだか数人の意見であり,また実際の判断にはさまざまな思惑が絡むこともあるので,必ずしもいつも客観的で公平な判断が下されるとは言えない。「政治的なゴリ押し」が幅を利かせる状況も生まれている。

PLoS ONE を皮切りに,「内容に科学的な問題がなければ全て掲載」「論文の価値は,掲載後に判断」という理念を謳った雑誌が生まれている(Scientific Reports など)。インターネット時代の新しい科学の方法論として期待が集まっている。

F1000 もその一つである。


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