英語 似ている言葉のニュアンスの違い:
will と be going to, because と since など
- 概要: 似ているけどニュアンスが異なる英単語
- 一般的な単語
- house と home
- will と be going to
- since, because, as
- because of と due to の違い
- few, some, several
- 「面白い」という表現
- live と inhabit の違い
- 科学用語
- blood, serum, plasma の違い
- fasting と starvation の違い
- neural と neuronal の違い
- involved in と related to の違い
- 別ページ: including, such as, etc. の違い
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概要: 似ているけどニュアンスが異なる英単語
英語の辞書をひくと、「家」という言葉を house と home の日本語訳として発見することができるだろう。これらの言葉は文脈によっては同じ意味で使えるかもしれないが、house の訳語としては「家屋、住宅、人家」などがあり、home では「我が家、自宅、生まれ故郷、本国」などが「家」以外の訳語として挙げられているだろう。
つまり、英単語と日本語の単語は一対一対応ではなく、house と home を「家」と訳す場合にも、背後にあるニュアンスの違い (その単語が表す概念のようなもの) を認識しておかねばならない。
このページでは、そのような「似ているけどニュアンスが異なる英単語」についてまとめる。一般的な単語と、原著論文 を書くときに役に立つであろう専門用語に分けている。
また、in と un の両方が接頭辞になる言葉 のページでは、insecure と unsecured の違いなどを説明している。
一般的な単語
House と home の違い
Oxford dictionary (1) では、house は A building for human habitation, especially one that consists of a ground floor and one or more upper storeys, home は The place where one lives permanently, especially as a member of a family or household であり、明確に異なる。
- I am home (ただいま) という表現は、このニュアンスによる。また、家にいる状態は at home であるが、at house とは言わず、物理的に建物の中にいる状態で in a(the) house という (7)。
- I visited his house というと冷たい感じがする。home なら「彼に会いに立ち寄った」という雰囲気が出る (7)。
Will と be going to の違い
Will と be going to の違いは、以下の2点に分けて考えることができる。
意思を表す場合
will は「その場で決めた意思」、be going to は「前から決めていた意思」を表す (4)。- I will join the party (行きます!), I am going to join the party (行くつもりでした)という感じか。
未来を表す場合
will は単純な未来を、be going to は話し手の予測や主観が入った未来を表す (4)。- 天気予報などから単に「雨が降るだろう」と言う場合と、空模様などをみて「なんか雨が降りそう」と言う場合の違いらしい。
Since, because, as の違い
Oxford 辞典では、接続詞としての since は "For the reason that; because:"、because は "For the reason that; since:" と書かれており (1)、両者の意味は非常に近いように思われる。また、理由を示す as は単に because, since と書かれている (1)。
ニュアンスの違いとして、多くのサイトで以下のような説明がなされている (2,3)。しかし、このようなパターンが多いというだけで、従わなくても間違いではないようである。
because of と due to の違い
- His failure was due to the accident.
- He failed because of the accident.
1 の場合は failure にかかっているので due to を使い、2 では failed にかかっているので because of を使う。due to は caused by に置換可能であることが、見分けるテクニックとして触れられている。caused by は過去分詞形で名詞を後ろから修飾するパターンなので、名詞にしかかからない。
Few, some, several の違い
Oxford dictionary (1) では、
> A few: a small number of
> Some: An unspecified amount or number of
> Several: More than two but not many
と極めて明確に定義されていて説明はいらないほどである。Some は数にも量にも使えて、数の場合は実際にいくつあるかについては曖昧な感じ。
「面白い」という表現の違い
日本語よりも、状況に応じた 「面白い」 があるようだ。以下の 4 つで、どんな面白さも英語で表すことができると言っている (8)。
Funny
コメディなどの笑うような面白さ。 Oxford dictionary では、Causing laughter or amusement; humorous: と書かれている。もっと面白いのは hilarious と表現するようだ (8)。
このほか、やや negative な意味で「ちょっと変わっている」という意味にもなる。 Used to emphasize that something is unpleasant or wrong and should be regarded seriously or avoided:
Interesting
興味をそそる面白さ。面白い本や映画など。
Entertaining
自分を楽しませてくれる面白さ。コンサートなど。
Exiting
ハラハラ、ワクワクする面白さ。スポーツの試合など。
live と inhabit の違い
文法的には、live は自動詞と他動詞の両方で使えるのに対し、inhabit は他動詞で使われるという違いがある (→ 自動詞と他動詞)。inhabit の自動詞的用法は、古い用法のようだ。
つまり、live は目的語がない (自動詞) 文、目的語のある文 (他動詞) の両方が OK だが、inhabit には目的後が必要になる。
- Several hundred species of bees inhabit this area. (この地域には何百種類ものハチが住んでいる)
- I live in Tokyo. (目的語のない例)
- She lived a happy life. (目的語のある例)
日本語だと、普通はどちらも「住む」と訳すことになるが、inhabit は科学的に生息地を記述するような場合に使われ、He inhabits a new house などという言い方は不自然に聞こえる。
科学用語
Blood, serum, plasma の違い
英語のニュアンスの問題ではないが、メモ代わりにこのページに載せておく。
Blood
血液 blood は血球を含む。
Plasma
血漿 plasma は、血液を遠心分離して血球成分を除いたもの。凝固因子 (主にフィブリノーゲン)は含まれている。このとき、抗凝固剤を加えると書かれている資料も多いが、採取後直ちに遠心するときには加えていないような気がする。
Serum
血清 serum は、plasma から凝固因子を除いたもの。血液をしばらく放置すると凝固因子および血球成分が固まる (血餅)。この上清が血清である。セーラムなので、プラズマよりも語感的に不純物が少ない感じがすることから覚えよう。
Fasting と starvation の違い
Oxford online dictionary (1) では以下のように定義されている。
Fast (2番目の意味)
Abstain from all or some of food or drink, especially as a religious observance.
Starvation
Suffering or death caused by hunger.
なお、hunger は A feeling of discomfort or weakness caused by lack of food, coupled with the desire to eat. である。
つまり Fasting よりも starvation の方がハード で、食べたいのに食べられず死にそうな感じを受ける。実験で飢餓を与えたりする場合には、程度にもよるが一般に fasting の方が妥当な表現ではないかと考えられる。
Neural と neuronal の違い
これも、ニュアンスの問題ではなく明確に別の言葉である。
Neural
神経 nerve または神経系 nervous system に関する言葉である。Relating to a nerve or the nervous system (1)。
Neuronal
神経細胞 neuron に関する言葉である。
involved in と related to
どちらも日本語に訳すと「関連する」だが、ライフサイエンス英語動詞使い分け辞典〜動詞の類語がわかればアクセプトされる論文が書ける! (Amazon link) では、以下のような使い分けがあるとしている。
- The p53 pathway is
involved in the regulation of cell cycle progression. - These effects are
related to changes in the gene expression.
involved in は、因果関係を示唆するような深い繋がりのニュアンス。一方、related to はなんとなく関連しているものの、関わりの程度まではわからないというような状態に聞こえるようだ。
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References
- http://www.oxforddictionaries.com/us
- 「As」「Because」「Since」の違いと使い分け. Web
- やり直し英会話入門 as, because, since の違い. Web
- willとbe going toの違い. Web
- Including and such as. Web
- ページ分割のため削除
- house と home 違い. Web
- Hapa 英会話. Link.
- 【英語文法】Due to と Because of の違い. Untitled Note. Link: Last access 2019/10/14.
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