英語論文: 参考文献リストの作り方、ジャーナルの略称など

english/paper/reference
2017/12/10 更新

  1. 概要: 参考文献が必要な理由
    • 根拠を用意することの重要性

  2. 文章中での引用の仕方
    • どのようなときに引用すべきかという問題
    • スタイルの問題

  3. 参考文献リストの作り方
    • 雑誌の場合
    • 雑誌の略称の調べ方と一覧
    • 本の場合
    • ウェブサイトの場合

広告

概要: 参考文献が必要な理由

色々な本に書かれていると思うので、ここではとりあえず要点のみ。

  • 過去の関連研究に関して適切な情報を与えることで、読者が論文の価値を判断することが可能になる。
  • 全ての情報は論文に書ききれないので、すでに確立された実験方法などを適切に引用することで紙面を節約する。

根拠を用意することの重要性

論文を書く際には すべての決定に際して根拠を用意する 必要がある。

「この研究ではショウジョウバエを用いた」と書く場合を例として考えてみよう。生物種を記載する場合には、学名ならば原則として種は一意的に定まる。"We used Drosophila melanogaster" と書けば、読者が種を間違えることはない (系統 strain はまた別の問題)。

一般名 common name の場合、表記ゆれの問題が生じる。ショウジョウバエ Drosophila melanogaster は fruit fly であるが、fruitfly と一語で表している論文も多数存在する。どちらを選べばよいのか?

考え方の手順は、次の通り。

  1. まず根拠を探す。fruitfly でなく fruit fly と書きたいなら、そのように表記してある論文、辞書などが根拠になる。
    • 最悪なのは、自分の知識の範囲内で「なんとなく」書き方を決めること。

  2. 次に、その根拠が妥当であるかを検討する。
    • 「fruit fly と書いてある論文が 1 個ありました! これに基づいています!」 では根拠として弱い。
    • 「fruit fly と書いてある論文が 100 個あります!」なら多少まし。ただし、全部同じグループからの論文だったりしたら、強い根拠とは言い難い。「強い」とは「それが業界のコンセンサスになっている」ということである。
    • 「Drosophila を使っている論文を 100 個みたら、95 個が fruit fly でした!」ならもっと良い。

  3. 論文以外にも、辞書や公的機関のウェブサイトは強い根拠になる。

広告

文章中での引用の仕方

引用が必要な場合、不要な場合

どのようなときに引用すべきかという問題である。

スタイルの問題

大きく分けると、(Suzuki et al., 2013) のように名前を示して引用する場合と、(1) のように数字だけで引用するスタイルがある。


参考文献リストの作り方

投稿する雑誌によって決まったフォーマットがある。このあたりの詳細は、Scientific English という本によくまとまっている。Kindle 版が比較的安く手に入るので、参考にしてみるのもいいだろう。

私は EndNoteWord を使っている。フリーソフトを含め多数の選択肢があるが、値段が高いことを除けば、これがベストだと思っている。


雑誌 Journal の場合

フォーマットを決めるポイントには、次のようなものがある。

著者名
  • Family name, first name の間にコンマが入るか
  • First name をイニシャルで書くときにピリオドつけるか

雑誌名
  • 略称を使うか、フルで書くか。
  • ピリオドをつけるか、イタリックにするか。
  • たとえば Neuroscience を Neurosci. とするような略称を使う場合には、略称であることを示す . をつける場合と、それをさらに省略してしまう場合がある。

参考文献リストの実例
  • Hedden, T. and Gabrieli, J.D. 2004. Insights into the ageing mind: A view from cognitive neuroscience. Nat. Rev. Neurosci. 5: 87–96.

雑誌の正式な略称の調べ方

雑誌名の正式な略称は、PubMed NLM catalog で調べることができる。雑誌名を検索するときに、ドロップダウンメニューを NLM Catalog に変える。書籍も検索されるので、雑誌名は " " で囲っておいた方が良い。

NLM Title Abbreviation と ISO Title Abbreviation という略称が出てくる。ほとんどの場合、同じ略称が使われているはずである。



なお、NLM は National Library of Medicine の略で、PubMed のこのページで pdf が無料公開されている Citind Medicine という本に基づく。

いちいち調べるのが面倒なので、記録しておく価値があると思った略称をアルファベット順に一覧にしておく。根拠の欄に雑誌名のみが記載されている場合は、NLM catalog でみつかった略称であることを示す。

単語 略称 根拠: NLM catalog や EndNote の略称
Comprehensive Compr Compr Rev Food Sci Food Saf
Control Control 略称なし。Food Control
Critical Crit Crit Rev Biotechnol
Diabetes Diabetes 略称なし。J Diabetes Investig
Emerging Emerg Emerg Infect Dis
Fungal Fungal 略称なし。Fungal Genet Biol
Infectious Infect Emerg Infect Dis
Investigation Investig J Diabetes Investig
Materials Mater Sci China Mater
Management Manag J Hosp Manag Health Pollicy
Medica Med Planta Med
Modern Mod Mod Mater Handl (in EndNote)

Natural
Nature

Nat

Natural は "J Nat Sci Biol Med" のように Nat となる。

Nature は Nature 一語のときは略称なし。Nature Genetics のように複数語あるときは Nat Genet のように略す。

Obesity Obes

Obesity 一語は略称なし、Obes Res Clin Pract という雑誌がある。

Practice Pract Obes Res Clin Pract
Properties Prop Int J Food Prop
Resources Resour Int J Environ Resour Res
Translational Transl J Clin Transl Sci

本 Book の場合

p. は page の略で、雑誌名の略称と同じく . が略であることを表している。pp. は pages の略、すなわち p. の複数形 である (1)。


広告

コメント欄

フォーラムを作ったので、各ページにあるコメント欄のうち、コメントがついていないものは順次消していきます。今後はフォーラムをご利用下さい。管理人に直接質問したい場合は、下のバナーからブログへ移動してコメントをお願いします。


References

  1. うさぎ文学日記. Link.