英語論文: Results の書き方

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2018/07/19 更新

  1. 概要: Results で書くべきこと
  2. Results での文献の引用
  3. Results での結果の解釈

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概要: Results で書くべきこと

このページは、私がベストと考える Results の書き方である。教科書的な書き方とはそぐわない部分もあるので、注意して参考にしてほしい。

単体で流れがある程度つかめるように書きたい

かつては、「Results には結果のみを書く」とする考え方が主流であり、論文の書き方の本でも、その立場をとっているものが多い。推奨される書き方は、結果のみをシンプルに書く以下のようなものである。以下、このセクションで引用するのは断らない限り全て Results という見出しのすぐ後の文章 である。

  • The 2-factor MANOVA revealed a significant interaction between conditioning cues and testing odours on the behavioural response of P. moluccensis (conditioning x species, F15,458.7 = 3.3, p < 0.0001). Univariate exploration revealed that foraging was the only behaviour affected by the treatments ... 後略 (1).

これに対して、最近の論文、とくにいわゆる high impact journal の論文では、Results のみで論文の流れを理解できるような書き方 をしているものが多い。具体的には、どんな意図でどんな実験をしたのかや、簡単な解釈が Results に含まれているということである。

  • We performed simultaneous resting-state FDG-PET and fMRI scanning in healthy human subjects (n = 22, age, ... 後略 (2).

この傾向には、以下のような点が関係していると思われる。

  1. 一つの論文に含まれる結果 (図の数など) が増えてきており、ストーリーも複雑になっているため、純粋に結果だけを書くとわかりにくい。
  2. Introduction, Materials & Methods, Results, Discussion という順番が論文の基本的な構成であったが、実際にはよほど近い分野の論文でない限りは Materials & Methods は読まずに飛ばされる。広い読者を対象とした雑誌では、Introduction のあとに Results が来ることもあり、この場合は実験の内容に触れないと理解できない。

これらは多くの分野で認められる傾向であると思うので、Results のみで読者が論理の流れを把握できるような書き方が現在では望ましいと考える。


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Results での文献の引用

Results には結果のみを書くべきであるという考え方から、文献の引用は基本的に推奨されなかった。今でも、引用部分は Discussion に回せという指摘を査読者から受けることもある。しかし、以下のような引用は 論文の readability の向上に繋がる ため、受け入れられるべきと考えている。

  1. 結果が既に報告されている状態で、それらが「今回の結果と一致した」という引用。多くの場合は、論文のメインのデータに至る前の予備的な情報。例えば、ノックアウトマウスでメインの実験の前に体重を示して、それが以前の報告と一致していた場合など。
  2. 上で述べたように、結果を述べる前に実験について簡単に触れた場合、その内容について重要な文献があれば引用していいのではないか。

Discussion は、論文の結論を導くために、データの解釈に関わる重要な内容を参考文献とともに議論する項目であり、ここに含めるべきでない些細な内容だが、文献の引用が必要というケースもあるのではないかと思う。一律に「Results で引用はダメ」というのも、脳が硬直した考え方である。


Results での結果の解釈

同様に、These results suggest that... などとして「その結果が何を意味するのか」を簡単にまとめることは、readability を向上させると考える。


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References

  1. Mitchell et al. 2010a. Coral reef fish rapidly learn to identify multiple unknown predators upon recruitment to the reef. PLoS ONE 6, e15764.
  2. Riedl et al. 2014a. Local activity determines functional connectivity in the resting human brain: a simultaneous FDG-PET/fMRI study. J Neurosci 34, 6260-6266.