英語論文: 統計に関連した表現の文例集

english/paper/results_statistics
7-22-2017 updated

  1. 概要
  2. High/low か,increased/decreased か
  3. 方法ごとの文例集
    • Two-way ANOVA

広告

概要

Results を統計結果とともに記載するときにまず理解すべきことは,「有意差がない」と「差がない」は異なる という点である。

これは仮説検定の基本であり,どのような帰無仮説を立てているかを考えれば理解できるだろう。したがって,「同じであった」という A and B were same のような表現は論理的に間違いであり,「この論文の条件では有意な差を認められなかった」we could not find significant difference というニュアンスで書かなければならない。


High/low か,increased/decreased か

Increase, decrease という表現にも注意が必要である。これらは「増える」「減る」という時間に対して変化するようなニュアンスをもっているので,多くの場合は単に higher, lower を使う方が正確である。この点について少し考察してみる。

実験 1:
餌に薬剤 A を加えた experimental group と加えない control group を作り,ウグイス Japanese bush warbler の体重を比較した。

  1. Experimental group had higher body weight than control group.
  2. Experimental group had increased body weight than control group.
  3. Drug A increased body weight of Japanese bush warblers.

1. は,単に実験の結果を示した表現であるが,3. は薬剤 A の効果に重点をおいた表現であり,単なる結果の記述から一歩踏み出しているように見える。2. はその中間である。多くの人は 1 - 3 全て OK,一部 1. と 2. は OK だが 3. を Results で書くことは抵抗がある人がいるかもしれない。


実験 2:
遺伝子 A をノックアウトした糖尿病 diabetes のモデルマウスと対照のマウスで,血糖値を比較した。

  1. Diabetic model mice had higher blood glucose level than control group.
  2. Diabetic model mice had increased blood glucose level than control group.
  3. Gene A deficiency increased blood glucose level in mice.

Gene A の機能に重点をおいた文章にしたい場合は,3 の文章ということになるだろう。


方法ごとの文例集

Two-way ANOVA の結果

Two-way ANOVA では,2 つの要素 factor の作用の有無およびそれらの間の交互作用の有無が統計的に検証されることになる。記載するべき要素は,自由度 degree of freedom,F 値および P 値 である。さらに,F 値は自由度と残差 residual の関数であるため,たとえば自由度 4, 残差 80 の場合は F (4,80) や F4,80 のようにこれらの値も記載する。


具体例:Results に書かれているもの

何種類かの薬を投与 Treatment) ラットを使って,5 日間連続して行動実験を行い (Days),その結果に対して two-way ANOVA をかけている。対応のある検定にしなければならないような気がするが,とりあえずそこは考えないことにする。

The results of two-way ANOVA were as follows:
Treatment: F(3,20)=4.20, p=0.019; Days: F(4,80)=9.23, p<0.001; and Treatment x Days interaction : F(12,80)=3.86, p<0.001.

Timic et al. 2013a. Behav Brain Res 241, 198-205.


絶食と再給餌がアメリカゴキブリ Periplaneta americana の細胞分裂に及ぼす影響を調べた論文。腸 midgut が短くなるという結果を示した部分を抜粋。飢餓で死ぬまでに 6 週間もかかるらしい。自由度を d.f. として記載するのは比較的珍しい。文章が長くなるので,個人的には好ましくないと思う。残差は載せていない。

For the length of the midgut, two-way ANOVA showed a statistical difference in condition (fed and the starved) (d.f.=1, 216, F=89.862, p<0.0001), but not between weeks (1, 2, 3, and 4th week) (d.f.=3, 216, F=1.650, p=0.1789). No interaction was detected between feeding condition and week (d.f.=3,216, F=1.016, p=0.3867).

Park et al. 2008a. J Insect Physiol, 54, 386-392.

自由度および残差を F の下付きにするケース。

Measurements of mPFC thickness did not reveal any effect of training (two-way ANOVA, F1,13 = 0. 56, p = 0.5), lesion (F1,13 = 0.42, p = 0.5), or the training3lesion interaction (F1,13 = 0.04, p = 0.84), causing us to examine a marker that is related to oscillatory function.

Lee et al. 2012a. Neuron, 75, 714-724.

自由度および残差を F の下付きにして,さらに括弧をつける。参考に post-hoc test の部分も載せておく。

Two-way ANOVA with TRIAL (eight trials) and GROUP (two groups) as factors revealed an effect of TRIAL (F (7,182) = 26.79, p < 0.001) and GROUP (F(1,26) = 4.74, p < 0.04), and a tendency for a TRIAL x GROUP interaction ... 中略 ... Post hoc t test showed that subjects from the A1- group maintained the newly correct response longer than those from the A1+ group at all time points...

Jocham et al. 2009a. J Neurosci, 29, 3675-3704.

広告

コメント欄

一言コメントをどうぞ! (100 字まで)

このコメント欄は各ページにあるので、いつ管理人がコメントを見ることになるのか分かりません。内容について質問がある場合は、下のリンク先のフォームから質問頂ければ、早めに返信するようにします。


References