Homebrew:
Mac で使える便利なパッケージ管理システム

UB3/informatics/mac/homebrew

このページの最終更新日: 2023/10/04

  1. 概要: Homebrew とは
  2. Homebrew のインストール
  3. Homebrew 関係の主要なコマンド
  4. Homebrew のエラーとその対処
  5. Linux の Homebrew

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概要: Homebrew とは

Homebrew とは、Mac でさまざまなソフトウェアを簡単にインストール・管理するシステムである。Mac で バイオインフォマティクス をする人はまず Homebrew をインストールすると良いだろう。

少なくとも 以下のソフトウェアが Homebrew により簡単にインストールでき、使えるようになる

  • R: 著名な統計パッケージ
  • シークエンス解析ツール: bowtie2, Samtools, seqkit, cap3
  • MySQL: データベース
  • MPI 環境、MrBayes、Figtree: 分子系統樹の作成など
  • ImageMagick, InkScape: 画像形式の変換、ライブトレースなどができるようになる。

Homebrew の拡張版に brew cask というものがある。これについても、このページの下の方「brew cask とは」で解説している。

Homebrew のインストール

2023 年夏、以下のコマンドでインストール可能。Homebrew のページ を見るのが確実だろう。

インストール終了後、path を通す必要がある。Terminal に出てくる指示に従い、以下のコマンドを実行する。username の部分はコンピューターによって異なるので注意。


以下は古い情報だが、一応残しておく。

Homebrew は Ruby で書かれている (1)。したがってインストールのコマンドは ruby であり、以下のようになる。ターミナル 上で実行する。

2018 年 11 月、2019 年 10 月および 2020 年 3 月の時点では、Ref. 2 のサイトにある以下のコマンドが動いていた。

/usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"


初めて実行するときには、次のようなメッセージが出る。usr/local/bin はデフォルトのフォルダだと思っていたのだが、そうではないらしい。

==> This script will install:
/usr/local/bin/brew
/usr/local/share/doc/homebrew
/usr/local/share/man/man1/brew.1
/usr/local/share/zsh/site-functions/_brew
/usr/local/etc/bash_completion.d/brew
/usr/local/Homebrew

==> The following new directories will be created:
/usr/local/bin
/usr/local/etc
/usr/local/include
/usr/local/lib
/usr/local/sbin
/usr/local/share
/usr/local/var
/usr/local/opt
/usr/local/share/zsh
/usr/local/share/zsh/site-functions
/usr/local/var/homebrew
/usr/local/var/homebrew/linked
/usr/local/Cellar
/usr/local/Caskroom
/usr/local/Homebrew
/usr/local/Frameworks

==> The Xcode Command Line Tools will be installed.
Press RETURN to continue or any other key to abort

以下のコマンドは、以前は使えたと思うのだが、なぜか動作しなかった。

$ ruby -e "$(curl -fsS http://gist.github.com/raw/323731/install_homebrew.rb)”


Homebrew でインストールしたコマンドは、自動的に bin に加わるようだ。つまり、単にターミナル上でタイプすれば動く。

Homebrew 関係の主要なコマンド

基本となる関数は brew である。

brew install

brew install [package name] で、指定したパッケージをインストールする。

brew update

手順書の更新 (1)。

brew upgrade

更新があるパッケージを再ビルド (1)。

brew cleanup

brew が管理している古いバージョンのソフトのキャッシュを削除する (3)。-s オプションをつけると、最新バージョンのキャッシュも削除する。

Ubuntu バージョンでは、`brew cleanup` has not been run in 30 days, running now... というメッセージとともに自動で実行されたことがあった。

brew test-bot

Dependency breakage を自動でチェックする。

brew info

実行すると 96 kegs, 49,993 files, 2.5GB のような値が返ってくる。brew によってインストールされたパッケージの情報と思われる。

brew list

brew でインストールされているパッケージの一覧を表示する。

brew doctor

brew に関係する問題を診断する。

brew tap

"taps" allow you to extend the list of packages that you can install via homebrew. by "tapping" a repository you download (literally git clone) the repository locally (ref)


brew cask とは

Homebrew はコマンドベースのパッケージをインストールするが、これを GUI アプリケーションまで拡張したのが brew cask である (4)。約 4000 のアプリケーションが管理されている (4)。

brew install --cask

かつては brew cask install だった。


brew tap homebrew/cask でインストールできる。かつては brew tap caskroom/cask だったようだが、2023 年 9 月の時点で Error: caskroom/cask was moved. Tap homebrew/cask instead. というエラー。

Homebrew のエラーとその対処

パーミッション関係のエラー

メインユーザーで homebrew とそのパッケージをインストールし、他のユーザーでそれらを使おうとすると、パーミッションのエラーが出ることがある。大体は、brew doctor をかけてその指示に従うと解消できる。

brew update をすると、"Can't create update lock in /usr/local/var/homebrew" のエラー。Fix permissions by running: sudo chown -R $(whoami) /usr/local/var/homebrew というメッセージが続けて出るので、これを実行。このエラーは解消される。

Linux の Homebrew

Linux でも homebrew が使える。かつては linuxbrew という別のシステムだったのが、homebrew に統一されている模様。このページ にインストールのためのスクリプトがある。

Homebrew でインストールしたコマンドは、/home/linuxbrew/.linuxbrew/bin というフォルダに行く。ここには自動でパスが通らないので、上記のページにある 4 行をコピペで実行する。2019 年 10 月の時点で、この 4 行を実行することで /home/linuxbrew/.linuxbrew/bin にパスが通った。


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References

  1. homebrewとは何者か。仕組みについて調べてみた。Link: Last access 2018/11/10.
  2. Homebrew: macOS 用パッケージマネージャー. Link: Last access 2018/11/10.
  3. brew cleanupでMacを掃除してストレージ容量を確保する方法. Link: Last access 2019/03/23.
  4. homebrew-caskって何??? Link: Last access 2019/10/25.

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