コンピューターウイルスとは

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このページの最終更新日: 2024/09/30

  1. コンピューターウイルスとは

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このページは米村貴裕様 [博士 (工学)] に執筆頂いた依頼記事です。

コンピューターウイルスとは

最近のウェブページはスタイリッシュで「動的」なところが増えてきた。しかし極まれに落とし穴がある。 コンピュータ・ウイルス(以下、単にウイルスとする)がパソコン(OS)のスキや、ぜい弱性を狙っていたり、こっそりウイルスをクリックさせたりするよう、仕組まれたウェブページがあるからだ。

ウイルスはそもそもコンピュータ(以下パソコン)へ、害を及ぼす悪意のあるソフトウェアを示す言葉で、人間がかかる本当の病のように、次々に別のパソコンへ勝手に感染していくことから、こう呼ばれるようになった。

一般にウイルスは単体では動作できず、他のソフトウェアを狂わす(こうなると元には戻せない)などし、害を及ぼしていた。パソコンがウイルスに感染すると、不具合が多発し始め、やがて動作しだすと、他のパソコンへ感染し、最悪、情報をも漏えいさせたり、記憶媒体の保存ファイルを壊したり、パソコンへ酷いトラブルを起こさせる。

そしてこれらソフトウェアは、種類や機能と言っては語弊があるものの、ウイルス系、ワーム系、トロイの木馬系と分類できる。どれもパソコンやユーザにとって有害に動作するソフトウェアのことで、悪意のある(Malicious)+ソフトウェア(Software)を組み合わせた造語が、「マルウェア」だ。

では、その分類をみていくと、「ワーム」は単独で存在するプログラムで、自分自身をコピーし他のデバイス(電子機器)に感染していく。ウイルスとの違いは、他のソフトウェアに「寄生」しなくとも、自ら動作できる点だ。またウイルスより自らをコピーし「ばら撒く」機能が強く、多くのパソコンが現在も犠牲になっている。

一方の「トロイの木馬」は、その逸話どおり、自分(ソフトウェア)自身を「悪意のない普通のプログラム」であるよう偽装し、パソコンへ入りこんでくる。そしてユーザに気づかれないまま、感染したパソコン内で迷惑どころか、犯罪行為までも密かにおこなう。

外部の悪意を持つユーザのバックドア(踏み台・身代わり)として動作させられ、悪事や「破壊工作」に使われてしまうのだ。今のところ自らをコピーして増えることはないため、次々に感染していくタイプではない。それでも忍者のごとく隠密性が高いので、早く存在を見抜かないと、大変なことになる。

最後はウイルスだが、感染していき、動作するのには「宿主」への寄生が必要な点が、他との差異と言えるだろう。スパイウェアという主に情報(パスワードやクレジットカード番号等)収集に徹するタイプもマルウェアの一種だ。

近年、増えたのがマクロ感染型ウイルスである。ソフトウェアに付属している「マクロ機能(専用作業をおこなう小さなプログラムの実行機能)」を逆手に取り、文書ファイルや表計算用ファイルなどへ感染し、ウイルスのような破壊行為をおこなっていく。

文書ファイルなどはメールに添付し、やり取りすることが多いが、受けとったユーザが添付の文書ファイルを開くと、マクロ型ウイルスに感染してしまう(最近は、確認表示が出るようにはなった)。

こんなウイルス(マルウェア)対策として、OSはもとより、セキュリティ・ソフトウェアをパソコンへセットアップし、小まめにアップデートすることに尽きる。また、不審なメールは開かない、実行しないに限り、いくら便利そうでも出所が不明なソフトウェアやそのリンク(ウイルスセットのウェブページにジャンプさせられることがある)もクリックしないことだ。


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