サーバとは

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このページの最終更新日: 2024/09/30

  1. サーバーとは

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このページは米村貴裕様 [博士 (工学)] に執筆頂いた依頼記事です。

サーバとは (様々なサーバ)

一般でいうサーバは、クライアント(ユーザ)からの要求に対し、保存しているファイル類を提供する保存・保管庫のような存在であった。英語では、サービスを提供する側を「serve」と呼び、それが「server」の語源となっている。

ユーザは、サーバから送られてくる画像ファイルやHTMLファイル、動画ファイルなどで指定したウェブページ(ホームページ)を閲覧できる。これはウェブサーバと呼ばれるタイプのサーバの処理結果で、この他にメールサーバ、DNSサーバやFTPサーバなど用途ごとにサーバは分類されている。

簡単に言えば、DNSサーバは世界各国が管理しているもので、本来なら表示させたいウェブページの場所は、数値で指定する必要があった。だが、それを登録(保存)されている数値と照らし合わせ、「http://」で示されるアドレス名であつかえるよう変換する重要なサーバだ。インターネット上で大仕事をしている。

一部例外を除き、サーバが何かかなり特別な機械かと言えば、そうではない。安価なパソコンであろうともサーバとして動作するOS(基幹ソフトウェア)をセットアップさえすれば、それなりのサーバとして使え、自宅サーバという言葉があるように、ユーザ自身が「市販パソコン」へサーバの設定をし、インターネットに接続することも可能だ。

ただしネットワークを「統括」するサーバや、メール送受信の管理をおこなうサーバは、ある程度、高スペックではないと遅延したり、処理し切れずエラーとなったり(サーバ・ダウン)するため、実用に耐えうるコンピュータをあえてサーバと呼ぶことが多い。

仮想サーバは少し用途が特殊で、物理的なサーバをいくつかソフトウェア的に分割し、仮想的なサーバとして使う。それぞれの仮想サーバは独立しており、別々のOS(たとえばWindowsとMacOS)を動かすような芸当もできる。

そして最近、注目を浴びているのがクラウドサーバだ。運営企業が強力なスペックのサーバを複数台使い、ユーザからインターネットなどで送られてくる要求(データ)を、処理し、その結果をまた、ユーザ側へ返送するサーバのことを主に示す。

ウェブサーバもその仲間だがクラウドサーバの機能はもっと多種多様で、ユーザ側に保存されていない動画像や、音楽をリアルタイムに配信するストリーミングサーバであったり、パソコンから複雑な処理の指示内容だけを受け取り、それをクラウドサーバ上で動くソフトウェアに処理させたり、今やインターネット経由で「文書の作成」さえおこなう時代になってきた。

作成したデータも、必要なソフトウェアもクラウドサーバ上にあり、ユーザ側があつかうパソコンは、単なる端末としての機能しかない。ソフトウェアもクラウドサーバ上に保存されたものを、インターネット経由で遠隔操作し、結果だけを送ってもらうのだ。

文書や表計算ソフトウェアとして有名な「マイクロソフト社・オフィス」シリーズも、「サーバ上で動作するワード」などのソフトウェアを操作する形態に変わった「オフィス365」を本格化普及させてきた。ソフトウェアは購入する流れから、インターネットで「レンタル」して使うカタチになる――。

自分のパソコンにデータ類がほとんど「ない」という不安もあるが、クラウドサーバはメンテナンスやソフトウェア類の更新メンテナンスもされている点が、単なるレンタルサーバと違う。ユーザは保守作業から解放され、これらが一般化する日も近いだろう。


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