効果量 effect size: 定義と計算方法
UB3/statistics/group_comparison/effect_size
このページの最終更新日: 2024/09/30- 概要: 効果量 effect size とは
- d family 効果量
- 手法ごとの d family 効果量の目安
- r family 効果量
- 効果量の目安
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概要: 効果量 effect size とは
効果量 effect size とは、変数間の関係を標準化された形で示したものである。統計検定でよく使われる P 値は、標本集団でみられる差が、母集団でもみられるかどうかという指標である。標本集団の n が多いほど低くなり、また小さい P 値は群間の差が大きいことを意味しない。
P 値にかわって 信頼区間 が用いられるようになってきたが、これも推測統計のパラメーターであり、基本的には P 値と同じである。つまりサンプル数に影響される。効果量とは、これらの値の弱点を克服するために考えられた値である。
文献 1 では、文献 2 に示した水本・竹内 (2008a) を引用し、効果量を以下の 2 つに分類している。
- 平均値の差を標準化したもの (d family)
- 変数間の関係の強さを示すもの (r family)
このページでも、上記の分類に従う。
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Cohen's d – d ファミリー効果量
Cohen's d は、平均値の差を標準化したものであり、平均値の差の効果量としてよく用いられる値である。次のように定義される (2)。
Cohen's d = (平均値の差)/(プールした分散)
これではわかりにくいと思うので、もう少し詳細に値を示すと、次のようになる。
M1 および M2 はそれぞれグループ 1 および 2 の平均値、SD1 および SD2 はそれぞれグループ 1 および 2 の標準偏差である。分母になっているのが pooled variance である。
Cohen's d の意味するところは、
手法ごとの d family 効果量の目安
手法ごとに、効果量の目安を示した (2)。
検定 |
効果量 |
効果量の目安 |
d |
小 0.2、中 0.5、大 0.8 |
|
f |
全体の検定。小 0.1、中 0.25、大 0.4 |
|
d |
ANOVA 後の post-hoc test における目安。小 0.2、中 0.5、大 0.8 |
Pearson's r – r ファミリー効果量
r ファミリー効果量として有名なのは、ピアソンの相関係数 r である。これについては、リンク先のページで解説している。
r は -1 から 1 までの値を取り、サンプル数が異なるペア間でも相関の強さを比較できる有効な効果量である。
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References
- 効果量 (effect size) とは何か? Link: Last access 2020/10/09.
水本・竹内, 2008a. 研究論文における効果量の報告のために ― 基礎的概念と注意点― 英語教育研究 31, 57-66.- By <a href="//commons.wikimedia.org/wiki/User_talk:Skbkekas" title="User talk:Skbkekas">Skbkekas</a> - <span class="int-own-work" lang="en">Own work</span>, CC BY-SA 3.0, Link
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