R のパッケージ:
Install, CRAN および Github の使い方など

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このページの最終更新日: 2024/09/30

  1. 概要: パッケージとは
    • パッケージから関数を読み込む
  2. install.packages によるインストール
  3. CRAN からのインストール
  4. Bioconductor パッケージのインストール
  5. ダウンロードした圧縮ファイルからのインストール
  6. R パッケージの一覧

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概要: パッケージとは

R 自体は、さまざまな統計などの関数を走らせるプラットフォームであり、それぞれの関数は パッケージ package または ライブラリ library として用意されている。

パッケージとライブラリを区別していないサイトも多いが、私の理解ではライブラリは関数、パッケージはライブラリとその他の情報 (サンプルデータセットや Readme のような解説) が一緒になったものである。一つのパッケージに、複数の関数が入っていることもある。

したがって、新しい関数をダウンロードするときはパッケージとしてダウンロードし、実行時にはライブラリを読み込む、ということになる。

パッケージには、以下のタイプがある (1)。

  1. R とともに自動でインストールされ、読み込みも必要なく使えるもの。
  2. R とともに自動でインストールされるが、library(パッケージ名) で読み込まないと使えないもの。
  3. install.packages("パッケージ名") でインストールし、かつ library(パッケージ名) で読み込まないと使えないもの。
  4. install.packages("パッケージ名") ではインストールできないもの。

2, 3, 4 番に該当するものについては、R を立ち上げるたびに library(パッケージ名) を実行しなければならない。パッケージ自体は一度インストールすればずっと保存されるので、インストールしなおす必要なない。

設定によって異なるかもしれないが、インストール先のパスは /usr/local/lib/R/4.2/site-library/ のような感じになる。

また、アンインストールは remove.packages("パッケージ名") である。

パッケージから関数を読み込む

方法は 3 通り (8)。

  • library(パッケージ名)
  • require(パッケージ名)
  • パッケージ名::関数名()

3 番目は少し特殊で、パッケージに複数の関数が含まれていて、そのうちの一つを呼び出したい場合に使う。異なるバージョンのパッケージがあって、そのうちの一つを呼び出したいときなどに使用。

library と require の挙動は近いが、インストールされていないパッケージを library(パッケージ名) と実行した場合、エラーが出て計算が止まる。

これに対して、require(パッケージ名) では警告が出るだけで計算が続く。また、require 関数は実行時に論理値を返すので、これで TRUE/FALSE を判定し、「インストールされていなければインストールしてから先に進む」というプログラムを書くことが可能である。全般に、require の方が便利そうである。

install.packages によるインストール

パッケージをインストールするには、install.packages("パッケージ名") とする。install.packages("パッケージ名", dependensies = TRUE) とすると、依存関係のあるパッケージもまとめてインストールできる (2)。

パッケージ名の指定には " " が必要である。つまり seqinr というパッケージをインストールするには install.packages("seqinr") とする。

CRAN からのインストール

CRAN とは Comprehensive R Archive Network の略で、「クラン」または「シーラン」と呼ばれる。R のパッケージが公開されている場所の一つで、経済、機械学習、画像処理などに関連するパッケージが多い。

CRAN にあるパッケージは、install.packages でインストールできそう。

Bioconductor パッケージのインストール

Bioconductor も CRAN と同じような R のパッケージ公開場所の一つである。生物および医学分野のパッケージが多い (3)。

Bioconductor からインストールする場合には、2021 年 12 月現在、BioManager というパッケージを使う。まずは、BioManager v3.14 を以下のようにインストール (2)。

if(!require("BiocManager", quietly = TRUE))
install.packages("BiocManager")

BiocManager::install("パッケージ名")

以下の biocLite を使う方法 (3) は古い方法で、2021 年 12 月にはもう使えなくなっているようだ。

source("http://bioconductor.org/biocLite.R")
biocLite("Biostrings")

ダウンロードした圧縮ファイルからのインストール

コマンドラインからパッケージをインストールしたいときは、次の手順になる。

  • CRAN などからパッケージを .tar などの形でダウンロードする。
  • それを解凍すると、multcomp などといったパッケージ名のフォルダができる。
  • この状態で、ターミナルで R CMD INSTALL パッケージ名とする。sudo 権限が必要かもしれない。

R パッケージの一覧

R のパッケージは膨大で、網羅的なリストを作るのは難しい。以下は有名なもの、私が使っているもののリスト。

汎用的なパッケージ

tidyverse

tidyverse は単独のパッケージでなく、モダンなデータ分析を可能にするパッケージがまとめられたものである。詳細は tidyverse のページ を参照のこと。

devtools

このパッケージがインストールできずに困っていたときに、このページ で以下の記述をみつけて解決したことがあった。あとでまとめる。

"GitHub 上のパッケージをインストールするには remotes::install_github() を使う. devtools::install_github もあるが,これは remotes::install_github() を流用しているに過ぎない. あと,devtools は色んなパッケージに依存していて,依存パッケージをdevtools::install_github でインストールしようとすると事故ることがある"


Specific package

corplot

ggplot でもできるのかもしれないが、こんな感じの複数パラメーターでの相関の図が作れる (6)。

corplot を使った相関の図

survival

生存時間分析 のためのパッケージ。

回帰分析関係

  • lmtest: 線形回帰の条件をテストする。
  • smatr: II 型の線形回帰のためのパッケージ。
  • caret: 統計または機械学習ベースの回帰分析で役に立つ。

Seurat

Single-cell RNA-seq data 解析のためのパッケージ。インストールには時間がかかった。

seqinr

塩基配列、アミノ酸配列解析のためのパッケージ。このパッケージだけではないが、R による塩基配列解析 のページに概要がある。

Maaslin2

maaslinの使い方のメモ がとても参考になる。Microbiome Multivariable Association with Linear Models ver.2 の略で、マイクロバイオームの解析とグラフ化が可能。

xlsx
openxlsx

Excel ファイルを読み込めるようにする。xlsx パッケージは Java に依存しているらしく、インストールに非常に手間がかかるなど使いにくい。

Java に依存せずに動く openxlsx の方がおすすめ。どちらも読み込みの関数は read.xlsx なので、openxlsx::read.xlsx のようにパッケージ名をつけておくとわかりやすいだろう。



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References

  1. パッケージの「読み込み」と「追加インストール」. Link: Last access 2019/07/22.
  2. R のパッケージ管理. Link: Last access 2019/07/22.
  3. パッケージ. Link: Last access 2019/07/22.
  4. Bonatesta et al. 2018a. msa An R Package for Multiple Sequence Alignment. Pdf file.
  5. Rのグラフィック作成パッケージ“ggplot2”について. Colorless Green Ideas. Link: Last access 2020/05/28.
  6. Aprile et al. 2020a. In vitro-generated hypertrophic-like adipocytes displaying PPARG isoforms unbalance recapitulate adipocyte dysfunctions in vivo. Cells 9, 1284, 2020.
  7. Bioconductor official. Link: Last access 2021/12/18.
  8. R言語でパッケージから関数を呼び出す. Link: Last access 2021/12/18.

Aprile et al. (2020a) is an open-access article distributed under the terms of the Creative Commons Attribution License, which permits unrestricted use, distribution, and reproduction in any medium, provided the original author and source are credited.

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