R で同義置換率を計算する: kaks function

UB3/informatics/r/dataframe

このページの最終更新日: 2020/02/14

  1. 概要: 同義置換・非同義置換とは
  2. R を使った計算の実際
    • 配列の準備
    • アラインメント
    • R への読み込みと kaks

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概要: 同義置換・非同義置換とは

mRNA は、以下のコドン表 (Public domain) にまとめたような規則に従ってアミノ酸に翻訳される。とくに 3 番目の塩基に多くみられるように、塩基が変わっても同じアミノ酸がコードされることが多い。


塩基の置換のうち、コードされるアミノ酸が変わらないような置換を 同義置換 synonymous substitution, そうでない置換を 非同義置換 non-synonymous substitution という。

このページには、R を使った実際の計算方法を示す。同義置換・非同義置換の基礎的な項目については、以下のサイト内検索結果を参照のこと。


seqinr パッケージのインストール

R がインストールされていなければ、R の概要 のページに従いインストールする。同義置換・非同義置換率は kaks function で計算できるが、これはデフォルトのパッケージに含まれていないため、以下のように seqinr というパッケージをインストールする必要がある。

パッケージ名の指定には " " が必要である。シングルクオーテーション ' ' でも OK なようである。パッケージのインストール のページも参照のこと。


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R を使った計算の実際

配列の準備

同義置換・非同義置換の計算には、アラインメントされた塩基配列 が必要である。実例を示す。

まず、PubMed から適当な配列をダウンロードし、BLAST で orthologues を何個か取ってくる。これを Clustal Omega でアラインメントし、phylip 形式で保存する。

今回は、牛乳の主要タンパク質であるカゼイン casein を例にしてみる。


アラインメント

このモルモットカゼインを BLASTN し、orthologue を適当に 3 つ選んで、計 4 個を FASTA で保存。これを Clustal Omega で output を phylip にしてアラインメント。Download Alignment File から phylip ファイルをダウンロードする。名前は test.phylip とする。



R への読み込みと kaks

まず、R の read.alighment 関数でこの phylip ファイルを読み込み、変数に格納する。setwd() ファイルのある場所を作業ディレクトリとし、

> phylip2.res <- read.alignment(file = "test.phylip", format = "phylip")

のようにする。エラーが出なければ成功である。phylip2.res として変数の中身を覗いてみると、以下のようになっているはずである。


あとは、kaks function でこの phylip2.res を解析するのみ。

> kaks(phylip.res, verbose = FALSE, debug = FALSE, forceUpperCase = TRUE, rmgap = TRUE)

コマンドはこれで合っているが、そのままやると sequence lengths are not a multiple of 3 というエラーになった。ある意味これは当然で、塩基配列が 3 の倍数でないと計算不能である。配列は注意深くトリムする必要がある。

うまく kaks が動けば、同義置換・非同義置換率は総当たりで計算される。


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